かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

#2956

ひとは希望があるから生きてゆけるという説と希望などない方が生きやすいという説の間で迷うことはすでに傲慢の罪を犯している。

#2955

ソレをやるのはほかのやるべきことをやってから……などといっていたら、一生ソレをやる機会は巡ってこないぞ。

#2954

愛を知らずに戦争を語る人間には、理想をもたない政治家と同程度の危険が含まれる。すなわちどちらも「やったらいかんレベル」である。

#2953

できるひとにはできるひとなりの壁があるものだし、その壁はできないひとには想像がつかないほど絶望的に強固かつ高いものなんだよ。その壁を知らないだけでも、できないひとは恵まれているんだ。

#2952

形而上下の別を問わず hideaway をもたない者はひととして不完全だ。

#2951

噛み合わない時にはすべてが噛み合わない。

#2950

牛丼に卵をつけることもクルマに削り出しのジュラルミンホイール履かせるのも等しく贅沢と感じ等しく幸福を感じられるのが一人前の消費者というものさ。

#2949

詫びるしか能のない者より言い訳の五、六個も並べる者の方が将来性がある。

#2948

戦うことに理由を必要とする者は戦いに向いていない。

#2947

身構えた時点ですでに立場は劣勢にある。

#2946

徳を知らざる者の哀れなるかな。其は徳を知らぬゆえに背徳の妙味も知り得ず。

#2945

ものごとをナナメに見ることのよい点は真っ直ぐに見ていたら気づかないことに気づける時がある点、よくない点はその成功体験のおかげで年がら年中ナナメに見るクセがつき真っ直ぐがわからなくなる点。

#2944

功績のある者がきちんと功績を誇らないと後進が頑張れないことを功績のある者はよく知っておく必要がある。ただし誇る相手は後進ではなく先達であって、ここを間違えると後進はやはり頑張れない。

#2943

それがあると思うひとには、それはある。だが思わないひとには、ない。世界はつまりそういう構築になっている。

#2942

不測の事態が生じるのは事前にそれなりの予測を建てていたからであって、なにも思わずにいれば思いがけないことは起きない。

#2941

とわのあいよりよわのあいびき。

#2940

かつてのヒトは死と戦う存在だったようだが、今の世のヒトは生と戦っているらしい。

#2939

夢はひとに預けるな。自分で管理できないなら夢を見るな。

#2938

結果的に内へ戻るにしても外へ向かうことは必要だ。外へ出なければそれまで居た処が内だということにも気づけない。

#2937

できることの少なさを嘆くより、今後できるようになる可能性があることの多さを喜ぶような生き方をした方が間違いなく楽しい。結果的にできることがさほど増えなくとも、そもそもひとりの人間にできることなどたかが知れているのだから問題ない。

#2936

賢いというのは暗算が早いとか漢字をたくさん知っているということじゃない。自分が知るあらゆる尺度が通用しない場面があるということを理屈抜きで理解していることだ。

#2935

ちゃんと笑えるのは笑みの意味をきちんと知っているひとと何も知らない幼な子だけだ。

#2934

生死を自分で選べるってことは、まだ生きる道があるってことだよ。

#2933

言えない望みこそが最も叶えたい望み。

#2932

誰かにことわりを入れなければならない生(せい)はない。

#2931

人間と動物の違いは自らを万物の霊長と自認しているか否かの一点に尽きる。人間以外にそんなくだらないことを気にする存在はない。

#2930

強者が強者であり得るのは自身は無論周囲の痛みや弱さに気づけないゆえである。

#2929

強くありたいと願う時点で既に強いのだ。その願いにも達さない者がいくらでもいる。

#2928

つまりこの床は下のフロアの天井だってことだよ。あの天井は上のフロアの床だ。平屋にしか住まないひとにはわかりづらいことだろうがね。

#2927

肉体が痛みを感じるのは、その部位が傷ついてはいてもまだ生きていることの証拠だ。こころも同じだ。