かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

#1263

ある言説についてそれを嘘と断定できるのは唯一その言説を最初に提示した当人だけで、周囲は傍証から嘘であろうと推察することしかできない。もし自身の提示したものでない言説を嘘と断ずる者があったら、その者が嘘つきである。

#1262

人間は、会ったこともない誰かの慶事に喜び胸をあたたかくすることができるんだよ。それなのになぜ、大小にかかわらず争いごとをやめることができないんだろうなあ。

#1261

求め続ける者は、求めるべきものが自分でも理解できていない者だ。ただ求めるべきものは、得た時に初めてそれとわかる。だから求め続ける者に求めることをやめさせることはできない。

#1260

もしかしたら正義ってのは、他者の幸福を願うことなんじゃないか? 具体的に誰がどうこうというのではなく、ただ漠然とでいいから他者の幸福を願うことが、つまり正義ってものになるんじゃないか?

#1259

わざわざ棄てなくたってどうせそのうちなくなるんだから、慌てて棄てるこたぁない。そう簡単にはなくならないものなら、先におまえさんの方がなくなるさ。慌てて棄てなきゃならないものがあるとすれば、棄てなきゃならないっていう妙な決心ぐらいだ。

#1258

図々しさは頭の悪さと比例し、太々しさは頭の良さと比例する。

#1257

しばしば間違えている人がいるようだが、考えるということは最初から大きなひとつのかたちをつくることではない。全体をどんどん小さな要素へ分解し、分解したひとつずつの要素について吟味してから再構築することだ。だからひとつずつの要素についての判断…

#1256

ひとは夢を食って永らえる生き物だからねえ。夢がないってのは、それはもう人間じゃないんだよ。夢だけ食ってたら生きられないってのは、あれはウソ。逆よ。メシだけ食ってたら生きられないのが人間。だから夢なくメシだけ食ってるのは、あれは人間じゃない…

#1255

エスタブリッシュメントでもないのに一党独裁的政権与党を支持する連中のアタマの構造がさっぱりわからん。

#1254

自分を愛せずにひとを愛することはできないし、誰かを愛せずに国を愛することはできない。そして国を愛していてもひとへの愛の方が勝るし、ひとを愛していても自分への愛の方が勝る。その仕組みが破綻している人の愛は概念だけの借り物だから信ずるに値しな…

#1253

人類の文明は人類が愛のみで生きられるようになった時に完成すると考えてよい。

#1252

それが勘違いあれなんであれ、自分が受け入れられ認められている、求められているという意識がもてるなら、ひとはそれだけで生きてゆける。そういう状態を壊すのは常に、過ぎた欲か無用の疑念である。

#1251

文明におけるそれはいざ知らず、文化における天才は必ず時代の要請で誕生する。それが求められる芽が萌し、それが伸び得るツールやインフラがほんの気まぐれに現れた時、それをおおいに促進する力が必ず生まれる。それが天才なのだ。

#1250

動けません……。

#1249

容認し難い大胆な発言をする者があったら、その者に問えばいい「あなたはこの世界となにで繋がっていますか」と。瞬時に返答がない場合、それが言いたいが言い澱んでいる風だったらその発言には吟味する価値がある。言うべきことを思いつかない風だったら、…

#1248

愚者は千人集まろうが万人集まろうが愚者であり、集まった人数に比例して愚かさは増す。常人は五人集まれば賢者になり得るがそこに愚者がひとり混ざると全員が愚者に引きずられる。賢者は三人で智者となり愚者はそこには混ざることすら適わないが、智者は屡…

#1247

それにしてもなー俺ネクサス好きだよなー。『英雄』聴いてると全部思い出して泣いちゃうもんなー。孤門も憐も姫矢もいいけど、凪副隊長が断然いいよなー。なにがいいって、ずっと爬虫類みたいな冷たい女だったのに、あの瞬間だけ少女になっちゃうもんなー。…

#1246

“好き”になる対象は、少なくともふたつの要件を備えている。ひとつは、好きになることはそれを自分が認めるということだから、これは大前提として自分の肯定が必要だということだ。肯定済みの自分が認めるのでなければ、好きはそもそも成立しない。一方、好…

#1245

もうほとんどすべてのことは才能だと思うよ。調子に乗るのだって才能なんだよ。悪ノリと言われようが、そこまでやってしまえるというのは才能なんだよ。学んだってできるもんじゃない。天賦のものなんだよ、あれもこれも。

#1244

本当なんだ油断なんてしたことがない。いつも読んだ状況の通りにきっちり詰めてコトを進めてきた。ただ毎度毎度その読みが足りないだけなんだ。だから最終的に辻褄が合わなくなる。

#1243

今までいろいろなものに出会った。その中のいくつかは大切なものだと知った。そういった大切なものを、得たり失ったりした。信じていた大切さが実は誤りだったこともあれば、いっそう大切になったこともあった。これからもそうした彷徨は続くのだろうか。で…

#5

進まざる 手すらつかざる 運ばざる 吾逃げてをりただ逃げてをり

#1242

いろいろタイミングを失しているぞ。そろそろ危険域だぞ。とわかっていても動けないのは、もはや動くなという神の思し召しか。(いや多分そうじゃない)

#1241

しかし、そのひともまた誰かの子なのだ――それを思った時、振り上げた拳は行き場をなくす。それを理解できない愚者が、世界に果てしない憎悪を撒き続ける。

#1240

なにもできなかったことを悔いて生きるのは、なにかをやりしくじって死ぬことよりよほどつらい。

#1239

ひとに話しかけることができるのは、ひとを信じているからだ。ひとを求める以前に、ひとを信じているから行動できる。というより、ひとを信じているからひとを求めることができる、その発露がひとに話しかけるという行為になる。逆に、ひとに話しかけること…

#4

昼間がんばって掃除した。これで夜は余裕だぜ、と思って仮眠をとった。ぐっすり眠った。結局積み残しておいた作業にかかる時間が遅くなって、余裕がなくなった。それどころか時間ちょっと足んね。バカか。バカですか。

#1238

恋というものもまた才能と研鑽の所産であって、どんなに求めても才に恵まれない者には訪れず、また才があっても磨いた実績のない者には十全に味わうことができない。不公平に思えるかもしれないが、それもまたどうしようもない理(ことわり)のひとつなのだ。

#1237

無心になるってのは、なにも考えない・なにも感じないってことじゃないんだ。考え事に没頭していてもいい、周囲の景色に目を奪われていてもいい。ただそのこと以外にはなにもないということが、無心になるってことなんだ。ぼーっとしているのは無心でも無念…

#1236

満たされた経験が more をなくすものがある。一方、満たされた経験があるゆえに more を求めるものもある。ひとはなにかと難しい。