かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

#2414

自分を信じない者は他者も信じない。自分を信じ過ぎる者も他者を信じない。

#2413

依存は悪いことではない。というより、依存なしで生きられる人間はいない。課題になるのは依存を用いて維持したいことと依存する対象の対費用効果に、自身と依存する対象との距離や関係性を適性に保つ管理であって、依存を排することではない。

#2412

残念なことだが、常人が物に依存しない豊かさを重んじられるようになるためには、物欲をある程度究めなければならない。物に依存しない豊かさに依存しないようになるためには、物に依存しない豊かさをある程度以上堪能しなければならない。そしてこれが大い…

#2411

誰だって面倒は避けたいと思うもんだろうが、それがバレるような中途半端な言い訳で避けるってのはみっともないぞ。いっそ「面倒だ」と明言して避けた方がサマになる。

#2410

自分が何者なのかを知りたいということは、自分がほかの誰かと違う何者かだと知っているということだ。なのになぜほかの誰かが自分と同じように感じ考えていると思える?

#2409

人間の想像力なんてものは一週間の絶食がどれだけ心身にダメージを与えるかがわからない程度に貧弱だし、記憶力に至ってはそれを実際に経験しても半年後には忘れている程度に役立たずだ。

#2408

二元論のよくないところは、支持したい方向性のために another を設定しなければならないところだ。結果的に、支持したい方向性に含まれないことがらは、否定すべきものもどうでもよいものもひとまとめで扱われる。巻き添えをくらう「どうでもよいもの」には…

#2407

ヒーローのすばらしいところは達成とその喜びを示してくれる点であり、問題点はそのための悪役が必ず設定されることだ。おかげで考えることをしない者は、現実には滅多に現れることがない悪に飢(かつ)え、自分の都合で悪をつくりだしてしまう。世の中で悪…

#2406

やらなければならないことなどやらなくてよい。それでもやりたくなることが出てきたら、それがやるべきことだ。

#2405

何度でもいうが明日のメシは今夜の寝床を確保してから心配しろ。

#2404

誰かの意見を否定したくなってきたら自分の世界の拡充を図るとよい。認められないなにかがある時、その理由はしばしば自身の基本的な情報の欠如にある。

#2403

なにごとにつけ理想をもたない者との関わりはもたないことにしている。理想がないことは何も知らないことに等しく、何も知らない者とは対話が成立しないからだ。一方、理想に厳しい者ともあまり関わらないことにしている。寸分のずれも許さない厳しさは、し…

#2402

ストレスはかなわない望みから生じるものだから、望みがなければストレスすら生じない。

#2401

その価値を認めるものをもつことが誇りをつくり、認めないものをもつことが恥をつくる。だから価値を定める物差しをもたない者には、誇りも恥もない。

#2400

嫌うことも好くことも、その始まりに大したコストはかからない。コストがかかるのはそれらを維持することの方だ。

#2399

なにに対してそれを見出すかによらず、美しさという基準をもたない者は貧しい。

#2398

みな自分がバカだとは考えていない。一応は自分よりアタマのよいひとが存在するという認識はあり、また自分より愚かな者がいるとも思ってはいるようだ。なのになぜそこで「アタマのよいひとから観た自分」へ思いが至らないのか。それが不思議でならない。

#2397

二者択一でしかものごとを考えられないのは人間の性(さが)だが、かといってシステムが二者択一だけで構築されたら誰ひとりとして生きられないのも人間なのだ。

#2396

新・三無主義。無知・無能・無責任。これに無恥を加えて新四無。かつて三無(四無)を言われた1955年前後生まれに蔓延している模様。

#2395

成功者はどの世界でもみな欲深だ。余人が「もう充分じゃないか」と思うだけの成功を得ても、なお足りず求めるほどに欲深だ。それだけの欲がなければ成功はしないのだし、そして満たされない以上どこまで成功しても当人にとっては成功にならない。

#2394

後悔先に立たずとは言うが、先に用心していると杞憂とか臆病とか言われるんだよな。あとでも先でも、とりあえず放っといてくれるとありがたいんだ正直なところ。

#2393

人間の敵は常に人間だ。

#2392

ふだん威勢がよいのに有事には姿を隠すような人間は下(げ)だが、有事にさらに威勢がよくなる人間は下の下だ。有事にこそ平静が必要であることをその者たちは知らない。

#2391

体裁の整ったものほど疑うことにしている。現実は一筋縄ではゆかず、必ずどこかに綻びが生じるものだ。隅々まで非のうちどころがないものには、そういう現実味がない。

#2390

「誰かのため」は必ずしも行為を正当化しない。「誰か」の役に立つことで利を得る自分がいるのであれば、それはつまり自分のためということになり、「自分のため」が正当でないならば「誰かのため」もまた正当でなくなる。同様に「国のため」は必ずしも行為…

#2389

これまでの人生で忘れられない瞬間が、うれしいこと・たのしいことだったか、くやしいこと・腹立たしいことだったかは、そのひとの人生そのものの方向性を表している。

#2388

『簡単じゃない』は『たのしい』。

#2387

『頑張る』は常に不要不急。だってあれは趣味だもん。

#2386

自分が何者であるかを考える前に、自分は自分以外になり得ないこと、自分と自分以外の溝は決して埋まらないこと、従って自分は唯一無二であるということは知っておかなければならない。そして唯一無二自体にさして意義はなく、そこへ価値を見出すことに意義…

#2385

記憶はいともたやすく上書きされ事実とは異なるものへ変わってゆく。それはつまり人間そのものが変わるということだし、外部から変え得るものでもあるということだ。