かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

#2445

駄目なものは駄目と言うのが正しいおとなってもんだよ。そして駄目を言うなら良いものを良いときちんと言うのが、義務と権利についての正しい認識ってものだ。駄目だけを言う、良いだけを言う、どちらもつまりは正しくないってことだ。

#2444

大丈夫、怒ったり泣いたりできるうちはまだ元気があるんだから。

#2443

守りを固めることはよいことだが、そのために仮想敵を設定することはよくない。まったく違う方向から攻められた時に守りがなんの役にも立たなくなるし、なにより仮想だったはずの対象が本当の敵に思えてきて、不要の諍いを起こすもとになる。

#2442

自分がなにももっていないことに気づいてからが本当の勝負なのだが、さらに勝負する必要の有無がわからなくなったところからが真の勝負であり、なにが勝ちでなにが負けかもわからなくなって初めて勝負の意味が理解できるようになる。

#2441

生き物はそもそも面倒臭がりなんだよ。人間も例外じゃない。なのに何かを一所懸命、それも大急ぎでやろうとしていて、しかもそれがすぐさま命にかかわる課題じゃないとしたら、とりあえず疑っというた方がいい。

#2440

他者の現実は自身には虚構、自身の現実は他者には虚構。

#2439

悪夢は見た者には語れない。それが悪夢足り得るのは、その恐怖を語れないからだ。語れた時点でそれは理解の範疇へ納まり、悪夢ではなくなる。語れないままの悪夢だけが、真の悪夢なのである。

#2438

下劣な人格に遭遇して覚えるのは怒りでも悲しみでもなく、ただ失望と諦念だけだ。

#2437

どんなに便利な道具であれどんなに深遠な知識であれ、扱い方が拙ければ無い方がマシというものだ。巧みである必要はない、相応しい扱い方をまず学ぶのが正道だろう。

#2436

取引は金品でのみおこなうべきだ。条件に人間の扱いを入れ込んではいけない。

#2435

中身のない器を愛でる能力をもつ者を人間という。

#2434

基準は自分の中にもて。基準を古びさせないための情報摂取は貪欲に。そして最も重要な数個以外の基準は随時更新を怠るな。以上、正しいコンピュータゲームの嗜み方。

#2433

ひとには、そのひとにとって新規の情報を既知の情報や類似の情報になぞらえたり置換したりして理解する習性がある。ゆえに、新規の情報に遭遇した時どんな情報になぞらえるかには、そのひとの世界の成り立ちが垣間現れる。「てことはアレだな」に続くことば…

#2432

子の時代、孫の時代を肌感覚で考えることのできない者に、三十年先を見据えた選択や行動ができると思うか?

#2431

2年あれば大概のことの概要はつかむことができる。3年めに入っていっぱしの口がきけなければ、それはかかわったひとがよほど向いていないか、その気をもっていないかのどちらかだ。そしてそれがもし環境に因るものならば――3年めの者にいっぱしの口を閉ざさせ…

#2430

失敗は誰にでもあるし、後始末ができることならそれをすればいいだけのことだ。失敗をなかったことにしようとしたり、後始末を放り出したりすることが情けないって言ってるんだよ。

#2429

理想をもたない者とは話す理由がない。理想しかもたない者とは話す意味がない。

#2428

最後尾にいない限り、いずれ必ず追い抜かれる。なぜならこれは、ゴールが決まっていないレースだからだ。どうしても追い抜かれたくなければ、リードを取っているうちにやめてしまうことだ。だが君は、リードを取れば取るほどやめる気をなくし、そして追い抜…

#2427

出会いも別れも運次第。だから繋がりがある間は精一杯ワガママにやれ。

#2426

未来はおびえて遠巻きに眺めるもんじゃない。それを自分がつくってやろうという勢いで手を伸ばし触れるべきものなんだ。

#2425

死ぬ気でやる者に成果は出せない。成果は生き残らなければ見えないものだからだ。

#2424

態度ばかり上に立ちたがる者は本質的に上に立つ資質のない者で、実際に上に立つことはできない。上に立ち得る者はなにをせずとも周りが上へ送り込むし、上に立ったからといって上に立っていることを態度に表したりもしない。それは人格者だからというわけで…

#2423

誰かからやる気を奪うことなんか簡単さ。そのひとのやりたいことを成就させてしまえばいいんだ。ひとつふたつでは満足しないだろうから、四つでも五つでも成就させてしまえ。ふつうならせいぜい三つめまでで納得して、その後はなにをする気もなくなる。これ…

#2422

知にはたらけば角が立つのは、知がそれだけ重んじられている証でもある。恐ろしいのは、知にはたらいて笑われる世だ。

#2421

十で神童、十五で才子、二十歳過ぎればただの人、四十過ぎたら周囲のお荷物、五十路数えりゃただのバカ……というぐらいの意識で評価すればいいと思うよ。自分を。

#2420

どうすればよいかを決められるのは自分だけだ。誰かにまかせたり誰かのせいにしたりしたツケは、必ず回ってくる。

#2419

逃げないことと逃げられないことはまったく別のことだが、どちらも大して誇れるものでないことに変わりはない。どちらもしばしば思慮の不足から生じることだし、多くの場合において逃げるより逸するものが多い点では同じようなものだ。

#2418

感謝は表現してこそ意味がある。口下手を言い訳にするうちはまだ青い。

#2417

誰かが他者に思いやりをもてているかどうかなど、大した問題でもない。それはその誰かが自身を唯一無二の存在とあきらめ、あらゆる他者もまた同様に唯一無二の個であると知り、各々は同一平面上に等価等権のものとして並んでいると認識できているか否かとい…

#2416

遅れていないかと不安な時は、たいがい気持ちが先走っているだけだ。本当に遅れている時には、残念ながら気づかない。