欲望そのものは、卑しいものでもひとを貶めるものでもない。時としてひどく卑しく、またひとを貶めたりもするのは、欲望ではなくその叶え方、実現の方法・手段だ。そしてそれらは例外なく人間自身によって選ばれ、実行される。それらの負の要素は、まぎれも…

抱きしめた腕の中にあるモノが命を備えているということ。それに初めて感動したのはいつのことだったろう。繰り返しそれを経験してきて今、改めてその感動を日々味わっている。自分がなんと単純で、また学習することのない生物（あるいは記憶する能力が薄弱…

「細かく言わなくても意志が通じるから、ウチの夫婦間にはあまり会話がない」と自慢していた友人。それはなんか違うんじゃないか、それは単にサボってるだけなんじゃないかと思ったオレ。その時から数年が経った今、我が家にも夫婦の会話があまりない。だが…

創作物に過度の現実性を求めるのは賢いことではない。現実ではないから創作物なのだ。正確には、創作物は創作物という現実であるから、現実の現実を適用するのは間違っているのである。なのに、創作者の中にもそれがわかっていない者が少なからずいる。これ…

掃除機はデッキブラシじゃない。ノズルで床を素早く強く何度も擦ったって、部屋は金輪際キレイになんかならないぞ。いいか、掃除機はデッキブラシじゃないんだ。大事なことだから二回いった。

価値は物が備えてるんじゃない。その物を観る者が備えてるんだ。

義妹宅で催されたクリスマスパーティの「叩いてかぶってジャンケンポン」イベントで、嫁・甥（5歳）・義母（62歳）を容赦なくかつ文字通りに叩きのめしトーナメント優勝を飾り、姪（7歳）手作りの景品“勇者の指輪”（命名・オレ）をゲットして雄叫びをあげた…

世の中に、親心に勝る狂気はないんじゃないか。今春生まれた長子に向ける自分の愛情のだだ漏れっぷりに、心からそう思う。なにしろ親心が溢れまくったあげく、「たとえどんな子であっても、子というものには横死してほしくないものだ。自分の子でなくとも、…

誰も悪くはないのに、悲しいことはいつもある――もう36年も前に中島みゆきはそう歌っていた。そう、悲しいことはいつもあって、そしてそれは誰のせいでもない。ただ結果あるいは現象として、悲しいことがある。いつもある。誰も悪くはないと見切ったところに…

多分本当に殺意はなかったのだろうと思う。未必の故意さえもなかったのだろう、と。そして、彼女はいずれにしても終生、自身の罪から逃れることはできないだろう、とも。刑罰はむしろ周囲を納得させるためにある。彼女はおそらく、どんな罰を与えられても自…

「言われたからやりました、だから言ったやつが悪いんです」って、小学生未満の言い訳はもうやめなよ。従う選択をした自分の責任はどこいっちゃってんのよ。つか、何にでも犯人を設定するその考え方自体おかしいよ。変。その考え方、異常。

計算違いにこだわるやつは別に気にするほどの相手でもない。そいつは、計算でどうにかなると思える程度の世界しか知らないわけだからね。

思い入れが強過ぎると思い切りをつけられず、思い込みが強過ぎれば思い遣りを施す余裕がなくなる。思い余って思い過ごせば、思いがけずに思い煩う。どうだいそろそろゲシュタルト崩壊は始まったかい？ オレはもう崩壊しまくって思い倦んでいる。

今年のお節の金団は安納芋で作るぞ。作るったら作る。作っちゃうからな。

育児というものはかなりの難事だ。こどもは、両親だけで育てきれるものではない。でも、だからといって、両親以外の誰かが大きな責任を負担しなければならないというわけでもない。たとえば駅のホームで、こどもが電車とホームの隙間に落ちそうに見えたとし…

やれやれ……。 ホント目先のことしか見えてねえんだなあ……。

本日の夕餉、ル・クルーゼを使った超てきとー蒸し鍋。1）今回の材料：キャベツ1/6玉 玉葱（大）1/2 生鱈切り身4枚 荒挽きポークソーセージ4本 ベーコン厚切り2枚 馬鈴薯3個 人参1/3本 他、好きなもの（あるいは冷蔵庫に余ってるもの）をてきとーに。 2）準備…

『難易度が高い』ってもののいい方、おかしかないか。つかおかしいだろ。難易度ってのは、ものごとが難しいか易しいかの度合いってことだよな字義としては。ということは、ベクトルがふたつあるんだよ。難しい方向と、易しい方向の。てことは、単に『難易度…

金はあるけど暇がない時期もあった。暇はあるけど金がない時期もあった。で今はといえば、金もなければ暇もない。楽しいことが絶無ってわけじゃないが、心底楽しいと思えるほど楽しいことはないんだ。なのになぜ生きているのかといえば、多分まだ果たせずに…

故郷は遠くにありて思ふもの也と云ふ。思ひ出も亦然り。そは身を刻む痛みを覚ゆこと莫き迄に離れて初めて思ふもの。現ツの柵の外に往きて漸く思ひ出は懐かしく愛で得るものとぞ。

なんか世間には……いやそれはもうやめにして、かといってなにかまともなことを書こうという意識があるわけでもなく、せいぜい「飛雄馬←→鬼太郎の声優チェンジもイイと思うんだけど、銀魂←→ルパン三世（旧）の入れ換えもけっこうよくね？」という程度しか思い…

なんか世間には『もちもちのき』という絵本があるらしくて、もはやタイトルだけでは何がなんだか見当もつかないんだが、もちもちというからには配牌でいきなり三元牌が全種対子っていてこりゃあうまくすれば大三元すべっても小三元サイアクでも役牌入りの混…

なんか世間には『ぶりとぼら』という絵本があるらしくて、拾った卵を公へ届けもせず勝手に調理し食ってしまうけしからん話らしいんだが、手もない魚類がどうやって卵を拾って、火の使えない海中でどうやって調理するんだか全然わからん。鰤も鯔も出世魚なわ…

なんか世間には『おさるのじょうじ』という絵本があるらしくて、タイトルから類推するに霊長類の交尾をこどもにもわかりやすく解説するものっぽい気がするんだが、実のところはいったいどんな絵本なんだろうか。

観てみたいのです。多分もう誰かが言及していることだとは思いますが、声優さんたちが入れ代わった『巨人の星』と『ゲゲゲの鬼太郎』を。飛雄馬と鬼太郎、一徹と目玉おやじ、伴とネズミ男、明子ねえちゃんと猫娘の、それぞれの声優さんが入れ代わって、それ…

死ぬまでにどうしても見てみたいのです。それはもう見たいのです。傑作くんが人形となり、他のひとびとがすべて生身になった（もちろんリリックも含む）逆転『Hook Book Row』を。どんなキャスティングになるかはもちろん興味深く思うのですが、それ以上にあ…

赤子の求愛は自己保存と直結している。その潔さを見ていると、人類愛とかなんとかを主張する人々の歪み具合がなんとも盛大に感じられること夥しく、また“成長”することによってそうならざるを得ない人間という生き物のバランスの悪さが愛しくも思えてくる。

あんたの基準で“えらいひと”になるのなんか、真っ平御免。

齢食ってよかったと思えることは多々あるわけだけれど、オレにとって極めてお得感が強いのは、恋愛対象として見ることのできる異性の年齢の幅が自分の加齢とともに広がったってことだな。若い方の年齢は固定のまま、上限ってのがどんどんあがってきた。もっ…

いやだから「仲がいいとは思わない」ってのと「仲が悪い」ってのは違うんだって。仲ニュートラルがあって、そこから「いい」と「悪い」に分岐するわけであってさ、「仲がいいとは思わない」ってのは仲ニュートラルを含んでるわけじゃん。意訳しないでほしい…