かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

#202

「罠に気をつけろ」なんてのは、罠にハマったことのない人の発言。本当の罠にハマったあとは、もはや発言する気も失せるものだ。ちょうど今の自分のように。

#201

親子では、子にとって最も認めたくない部分が最も親に似る。親はそして、自分にそういう部分があることに気づきすらしない。

#200

自身の生に疑問を感じるひとは、子育てをしてみるといいかもしれない。自身がかつて、どれほど懸命に(そう、文字通り懸命に)生きようとしていたかがわかるだろうから。それをわかった時、そのひとは、自身の生は疑問を感じる必要のないものと思えるように…

#199

世界は結局、観念的に捉えられるものではないらしい。凡人にとってのそれは、あくまでも身近な存在を媒介に実感する環境の一種でしかない。

#198

聞いてくれ、バカにつける薬の開発に成功したんだ。ただし、この薬にはちょっとした問題がある。自ら進んで使用しなければ、効かないんだよ。

#197

愛の意味や価値を知るには、それなりの学習が必要だ。そしてその学習は、経験の多寡にばかり因るものではない。かといって、経験なしでは話にもならないんだがね。

#196

ひとに自然に優しくできる人間より、ひとの優しさを素直に受け取れる人間になりたかった。

#195

調子には乗っておいた方がいい。乗れる機会があるならね。

#194

愚者ほど他者を嘲笑う。常人は怒り、そして賢者は諦める。

#193

明日が見えないなら、明後日を見ればいい。明後日も見えないなら、もっと先を見ればいい。ずっと先を見ればいい。

#192

明けない夜はないだって? そんなことは知ってるさ。問題はいつ明けるか、その時まで自分が存(ながら)え得るかの方なんだよ。

#191

新たな命には新たな感謝を。古き命には不朽の感謝を。

#190

ああ生まれくるいのちに幸いの多からんことを。どうか、どうか。

#189

世界を考えることはたやすい。なぜならひとは、結局のところ自分の認識する範囲でしか世界を捉えることができないからだ。つまり世界について考えることは自分の認識の範囲について考えることに他ならず、だからそれは自分の制御下にある知識と戯れることに…

#188

ひとを見かけで判断しちゃいけないってのは、ひとを見る目のないやつの言い分だ。ぱっと見た印象にイヤなものが感じられるやつは、たいがい中身もよろしくない。

#187

「死んでからどうなるものかもわからずに不用心にも皆死んでゆく」という辞世の句を詠んだひとがあるらしい。すごいね。けれど、生きていること自体どうなるものかわからないのだから、生き続けるひとはみなすごいのかもしれない。

#186

簡単にひとを慰められる人は恥ずかしい人だが、まるでひとを慰められない人はもっと恥ずかしい人だ。

#185

無駄なものはまず大概は美しい。無駄なのに存在している、その事情を考えればわかるはずだ。無駄な上に美しくもない、そんなものが存在を認められ淘汰されずにあるわけがないだろう? 無駄なのに存在している以上は、必ず美しいんだよ。もっとも、美しさとい…

#184

ひとつも夢が叶わない人生は勘弁してほしいが、夢が全部叶う人生ってのも遠慮したい……ってのが自分の夢のひとつ。夢としての順位は常に最後尾。

#183

蟹ですら自分の甲羅に似せて穴を掘るんだぜ?

#182

それは手段であるのか、それとも目的であるのか。それは常にはっきりと見定めなければいけない。でなければ、せっかくの尽力が大概無駄になる。

#181

道徳が社会の本義に由来するものであるなら、恋愛は本質的に不道徳なものでしかあり得ないから、或る恋愛の有り様が不道徳であったとしても、それは殊更に指弾すべきものでもなかろうと思う。もしその有り様を激しく謗る者があったなら、それは正義の追求者…

#180

いろいろなことをつらいと思う。そう思うこと自体が傲慢なのかもしれないが、けれどそれでもつらいと思う。そしてどうしようもなくものごとは過ぎてゆく。

#179

世間でよくいうところの“真実”ってのは、『現象に対する解釈のひとつ』のことなんだよね。だから“真実”はいくつもある。なのに、“真実”ってことばを提示する者はたいがい、それが唯一のものだという印象を伴わせている。唯一なのは現象の方であって、“真実”…

#178

知識には相応の敬意をはらうべきだ。ただし知識は正しく認識され活用されなければ価値がない。固定された情報をただ集めただけのものは、知識とは呼べない。その辺りの見極めが、実は難しい。

#177

「けっこうしぶといな」と評価されると、そんなに甘く見られていたのかと不機嫌になる。「わりとヤワだな」と評価されると、勝手に買いかぶるのはいい加減にしろと不機嫌になる。「期待通りの仕事だ」と評価されると、相手の手の中で踊らされていたような気…

#176

洗練された機械の美は、その機械が目的に対する純度の高い論理と法則を具現化したものであるゆえに生じる美だ。だから目的は機械の美になんら関与しない。たとえそれが大量殺戮のために制作された機械であっても、その機械自体が備える美は損なわれることが…

#175

食後に嗜む一服の煙草の味を知らない者を哀れむ。あれなしで長生きしたとして、その生にいかほどの価値があろうか。生というものは、現金そのものにこれといった価値がないように、それがあることで得られる愉しみによってのみ価値を付与されるのだ。

#174

♪オダギリさーまと奥菜さまー ふーたり並んでスガシカオ〜♪

#173

相応以上の縁を結びつつも破局に至った過去の異性たちのことを思い出す時、しばしばひどく申し訳ない気分に襲われる。今だったらもっとマシな時間をともに過ごすことができたろうに、と思ってしまうからだ。自身の幼さや無知がどれほどあのひとたちを傷つけ…