かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

#286

君が僕を軽んじているがゆえに僕の発言を半ば意図的に忘却すること、それ自体は別にどうでもいいんだが――だってそれでまず損をするのは君自身なんだし、そして僕は君が損をしたところで痛くも痒くもないんだからね――、その忘却によって第三者が被る必要のな…

#285

人類の次の進化は内的なものになるんじゃないかな。いやこれといった裏づけはないんだがね。なんでも解明したがる、なんでも納得したがる性癖が少し落ち着いて、わからんものはわからんで済ませることができるようになったら、それは大いなる進化といえるん…

#284

オレには友達がいる。キミにはいない。オレたちの話がしばしば噛み合わない原因は、その辺にもあるように思うんだ。

#283

全部が理解でき管理できると思っていることの愚かさに早く気づこうよ。

#282

自己満足だって? 悪かないねえ。誰ひとり満足する者がいないよりは、ずっといい。

#6

自分を慰めることばの十や二十、常に準備しておくのがおとなってもんだよ。

#281

「きっといつかはわかってくれる」――確かにそうかもしれない。いずれ知性が育てばさまざまなことは理解の範囲内に収まるようになるだろうし、そうなれば多少異常な行動にも文字通り理解を及ぼす時がくるだろう。けれどそれが好悪と直結するかといえばしない…

#280

とにかく首から上の痛みには弱い。歯痛とか頭痛とか。しかも首から上の痛みってのは、「こんなの大したことないさ、うん大したことない」と思おうとすればするほど痛みが増すんだよな。あれはどうしてなんだ?

#279

本当の“いい話”というものは、誰も傷つけない。誰かを傷つけたり貶めたりしたあとで“いいエンディング”に至るような話は、一見いい話のように見えても、マイナスをつくることでプラスの余地をつくっているわけで、ゼロ点から見れば大したプラスにはなってい…

#278

本当に必要なものは常に手近にはない。もし常にそれが手に入れられるようだったら、それは本当に必要なものではない。

#277

善悪とか正誤を人間が気にするのは、それらに優先するものを人間がそもそも備えているからだ。それは自身の存続に必要なもので、あるひとはそれを欲というし、あるひとは愛という。その実現が他者との共存に支障をきたさないよう均衡をとるための尺度がつま…

楽器ツマンネ

まあ勝手な話ではあるんだけれども、最近の楽器ツマンネ。刺激がない感じ。 「楽器に刺激なんてものがあるんですか」 そりゃあるよ。もっとも、誰もが同様に感じるとは思わないけどさ。 まあ楽器ってのも商品なわけだからね。そして商品には、その時々の売れ筋と…

『竹谷隆之の仕事展』

毎日巡回かけてるブログがいくつかあるんだが、そのうちのひとつ『プロップfactory』で『竹谷隆之の仕事展』が紹介されていた。 いきなり余談で申し訳ないが、このブログ、映画の小道具(プロップと呼ばれる)のレプリカやフィギュアのコレクターさんが運営…

#276

なんでも揃っているというのはなにもないのと同じだが、なにもないというのとなんでも揃っているのとは全然違う。当たり前だがけっこう大切なことだ。

#275

千住新橋の真ん中辺にさ、駐禁の道路標識が突っ立ってんのよ。なんにもない橋の真ん中で、わざわざその周辺に駐車しようなんて考えるひともいなかろうにさ。前々から不思議に思ってたんだけど、今日、歩いて橋を渡って気づいたよ。橋の端に、プレートが埋ま…

#274

ことばはどうしても不完全なツールであって、どんなに勉強をしどんなに感覚を研ぎ澄ましても、自分の考えたことや感じたことをことばで十全に伝えることはできない。伝わらないことまで含めて、ことばの使用法を考えるのが正しい方針なのだ――そう思うことが…

#273

与えられた高いハードル=とんでもない要求スペックをクリアして完成されたメカニズムというものは、必ず美しさを備えている。F1マシン然り、ハンドガン然りだ。それはバランスの美ともいえるし、人知の極みの美ともいえる。一方、生身の人間の美というもの…

#272

自分になにができるかを考える前に、自分にはなにができないかを考えておいた方がいい。それは安全策とか用心といった類のものではなく、良識のうちに勘定されることである。

#271

人間が活用できる自由なんてのは、どう頑張ってみたところで、自分を束縛する存在を自ら選択することぐらいであって、しかもその選択規準が本当に自由に設定されたものなのかどうかを考えると、これがまた甚だ怪しいのである。要するに、どんなに自由になっ…

#270

大切な友人への誰かからの賞賛は、たとえそれがまるで的外れなものであったとしても嬉しい。けれどやはり、その友人の真価が理解されていないことはもどかしい。それでもやはり、その友人が大切な相手であればあるほど、誰かの賞賛は嬉しい。

#269

ポジティブであることと用心深いこと(≒悪い事態を想定できること)は矛盾なく共存できる。要は、想定した悪い事態を回避する策を考えられて、それに沿って行動できればいいだけだ。ところが世間には、用心深いことはネガティブな発想に基づくと信じている連…

#268

素材の魅力ってあるよね。銘木と呼ばれる木の、ふたつと同じ物のない鮮やかな木目とかさ。よく精練され磨き込まれた鉄の光沢とかさ。そういうのを見てると、自分がちまちまやってる人生の作業なんてものが、なんだかみすぼらしく思えてきたりもするよ。でも…

#267

愛情の対極にあるのは憎悪ではなく無関心だという。一方、憎悪の対極はやはり無関心かというと、どうもこれは愛情になる気がする。ここで仮に愛情というものがプラスの感情であり憎悪がマイナスの感情であるとした時、プラスの対極はゼロでマイナスの対極は…

#266

構ってほしいから頑張って成果をあげるのは正統派であり、構ってほしいから駄々をこねるというのもまた正統派である。構ってほしいから嫌がらせをするのは幼く、構ってほしいから冷たい素振りを見せるというのもまた幼い。ともあれどの手段も、関係性への期…

#265

「釈迦に説法」だって? 門前の小僧レベルがなに思い上がったこと言ってんだ。

#264

だってキミはバカじゃないか。それ以上の幸せを、どうして望むんだい? バカだというだけじゃ不満なんて、バカじゃないのかい?

#263

夢は叶ってしまったらもう夢ではない。代わりにそれは糧になる。時に癒し時に鼓舞する、心のための糧になる。

#262

思い出を語る暇があるなら眠っとけ。その方が無駄がない。

#261

よく「想像の世界は無限だ」などというおばかな発言を見たり聞いたりするが、実際には想像は有限で、しかもそれはしばしば肉体の(=形而下的な)限界と連動していたりする。試しに、頭の中で高い音程で歌う自分を“想像”してみればいい。ある高さまで達する…

#260

ぺてんにかけるには、ぺてんを仕掛ける者の知恵が仕掛けられる側のそれを上回っているか、仕掛ける者が仕掛けられる者から大きな信頼を寄せられているか、どちらか乃至両方の要素が必要だ。難しいのは後者で、もし仕掛けられる側が仕掛ける側より知的に優っ…