かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#277

 記憶は常に変化し続けている。時にそれは事実よりも美しくなり、また時には嫌悪すべきものにもなる。これは幸福なことと言わねばならない。もし記憶が完全に固定され、一切の変化を来さないものになったとしたら、ほんの十数年で人の数は激減し、その文化は原始時代のそれに戻ってしまうだろう。