かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#356

 君がそれを知らずにいたことを、怠慢だとか能力不足だと責める気はさらさらない。私自身にしても、未だ知らずにいる事象に対してはなおそういう状態にあるのだから、君を責める資格などそもそもないのだし、なにしろ君は今それを知ったのだから、むしろそれは喜ぶべきことに違いないのだ。だが、君が新たに得た知についての感動の共有は求めないでくれ。私はそれを以前から知っていたし、今さらそれについての感動はない。君が感動していることについては感動できるが、それ以外の感動は私には抱き得ないのだ。(−10)