かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#134

悪い連鎖のさなかにいる人ほど、自身がそういう状況にあることを認めたがらない。なぜならそういう人々は、その状況を否定することによって自身の存在を維持しているからだ。即ち、「自分がそういう者であるはずがない」という考え方を以て自身を支えているのである。その柱を失った時には恐慌を来し、常人の理解を越える行動・言動で自身を正当化しようとする。それは一般には狂気と呼ばれる範疇に入るものだ。狂気にはその他にもさまざまなものがあるから、狂気が総てそういう人々のものであるかといえばもちろんそうではないのだが、身近に見受けられる狂気の多くはその類のものである。というより、たかだかその程度のものなのである。だから狂気の多くは、さほど特別視しなければならないものでもない。むしろ狂気とまったく無縁と断言できる者の方が、よほど特別視されるべき変なやつといえる。




 でもやっぱ日常にいきなり出来する狂気って困るよね。