かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#171

“仕事”の定義はひとによりさまざまではあるが、それによって金を稼げないことは根本的に仕事とは呼べないと思う。いや報酬は金に限らない、仕事に対する報酬は有形無形さまざまなのだなどととのたまう輩は、仕事というもの(とそれに従事するひと)を軽視し過ぎている。さて作業に対する報酬がまるで足りないと客観的に判断できてしまう場合、その差額は作業者当人の意思でどうにかするしかない。超過作業分は自分の趣味なのだとか生き甲斐なのだとかのすり替えをおこなって、超過の辻褄を合わせるのだ。従来、報酬をになうべき者は、そこに頼り過ぎてきた。今もだ。そこを正しく調整し直せば、金の流通量を増やすなんていうまさに錬金術以外のなにものでもない恐ろしく愚かな行為に手を染めずとも、経済は充分に活性化する。もっとも代わりに、好意や善意というバランスシートは崩れちゃうと思うけどね。