かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#232

 愚者の愚者たる所以は自身のキャパシティの規模に気づくことができない部分にある。たとえばひとは自身のキャパを越えたものは理解できず、当然それを記憶することもできないのだが、常人がそれを漠然と感じ賢人がそれを確実に認識しているのに対し、愚者は自身のキャパを越えるものがあること自体を認知できない。そういう愚者には敬意や畏怖は無縁のものであり、ゆえに猪突猛進バカや傲岸バカ、熱血バカなどが発生する。もちろん猪突猛進・傲岸・熱血といったものは愚者の専有物ではなく、賢人がぐるっとひと周りした上で選択するものである場合もあるが、多くは愚者の無知ゆえの暴走の結果である。