かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#275

 千住新橋の真ん中辺にさ、駐禁の道路標識が突っ立ってんのよ。なんにもない橋の真ん中で、わざわざその周辺に駐車しようなんて考えるひともいなかろうにさ。前々から不思議に思ってたんだけど、今日、歩いて橋を渡って気づいたよ。橋の端に、プレートが埋まってんの。見ると、そのプレートから北側が西新井署管内、南側が千住署管内って記してあんのね。そのほぼ真横に、駐禁標識があるわけ。なるほど、目印だったわけだよ。地図の上では、千住新橋のかかっている荒川が両署の所轄の境界線になってるわけだけど、荒川って幅広いから。橋の上で事故なり何なりが起きた場合、どっちが処理する事故か素人にも判断しやすいようにしてあるんだな、きっと。110番通報があった時、たとえばこう訊ねるわけよ「駐車禁止の道路標識が見えますか? そうですか。では現場はその標識より千住寄りですか、それとも草加寄りですか?」って。110番通報は基本的に所轄ではなく集中処理センターで受理されているわけで、その返答次第で千住署と西新井署のどっちに出動要請(あるいは連絡の転送)をするかを決めるんだろうな。そういえば鮫洲の免許センターの実技試験コースにも、駐禁標識が立っててね。試験場で駐車するやつぁいねえだろ、と思ってたらさ、それも目印だったんだよね。その標識のとこで進路変更をしなかったら減点、ってこと。あれ。ウィンカーを出すんだったかな。まあとにかく、コースの真ん中の塔から全体を見渡しながら採点する時に便利なように作られた、試験官用の目印だったってこと。いやー道路ってけっこういろいろおもしろい仕掛けがあるよねホントに。