約束には二種類ある。果たす約束と守る約束だ。
前者は約束そのものが目的というわけではなく、条件を達成することが目的になる。一方後者は、約束そのものが目的だ。前者は約束を結んだ当事者の事情以外の要件で成就しないこともあるが、後者は当事者の事情のみで成就するや否やが決まる。
だから前者が成就しなかった場合は「約束は果たされなかった」というべきで、後者の場合は「約束は破られた」という。当然ながら後者の方が悪質だ。その約束が成就しないことについて当事者が active であり、それは関係の根本を打ち砕く行為だからである。