かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#435

 台車みたいなカーゴに乗せられて、二、三歳ほどの保育園児たちが公園へ連れて行かれるのを見ていた。すべての子たちが愛しく、つい笑顔になってしまっていた。と、中のひとりが、目の合った拍子に手を振ってくれた。もちろん積極的な笑顔を返し、手も振り返した。別の子とも目があったが、そちらの子はただこちらを見ているだけだった。どちらがよくどちらが悪いというものではない。単に性格の違いというものなのだろうし、どちらの子も等しく愛しい。ただ個々の違いというものは、こんな小さな時からはっきりあるものなのだな、とは思った。