#639

　昨夜寝る前に「ここんとこ少々参ってます。いい友人と安く飲んで気晴らししたいです、叶えてカミサマ」と心の中で呟いた。そしたら今日、仕事が終わって帰宅前の一服をしている時に五年も会えずにいた旧友から突如電話があり、会おうということになった。懐が寂しいので「お茶でも」と言ったら「久しぶりに会うのにお茶もないでしょ？」とワインバーに誘われた。で最後には「誘ったの私だから」と、端数の六十円を払っただけで済んでしまった。カミサマは存在する。間違いない。でも何教なんだかわからん。カミサマの名前もわからん。でも今夜は寝る前に「カミサマありがとうございました、とっても癒されました救われました」と心の中で呟くことにする。