かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#1191

 思うに私は、論理的な決着を求めてはいないのである。むしろ非論理的で圧倒的な力に押し潰されたいのだ。その時私は敗北の屈辱を味わうことなく、むしろ自身の信条を全うした安寧を得るだろう。一方論理の上で敗れれば私は単なる敗残の徒でしかなく、そこでは一切の甘えも容赦も自身によって封じられるしかない。殉教者の陶酔は得られないのだ。そういう自身の弱さを見るにつけ、私はいっそう論理で自身を補強するしかなくなる。そしてそれは、非論理への憧憬をいっそう膨らませるという悪循環へ至るのである。