#1438
インプリンティングというのはすごいもので、生涯で最初に出逢った個体がそれ全体のイメージになってしまう。そのイメージを打破するのはなかなか大変な作業で、よほど意識的に既存イメージを否定しなければ新たな(しばしば“正しい”)全体像と置き換えることができない。だから“きちんと育てる”ということは、「最初にできるだけきちんとしたものと出逢わせる」こととほぼ等しい。すると当然問題は、育てる者がきちんとしたものを知っているかどうかにかかってくる。自信がなければアウトソースに頼るしかないが、アウトソースの良否を判断することもできないのが“きちんとしたものを知らない”ことなのであって、結局問題は解決しない。