#1834
信じ難いひともあるかもしれないが、すべてのいのちには必ずそのいのちを慈しみ愛でる別のいのちが準備されている。それはそのいのちの父母であったり近縁のものであったり、単にそばに暮らすだけのものであったり、いずれの未来に知り合うものであったり、時には同類でない場合もある。いずれにせよすべてのいのちには必ず、そのいのちを慈しみ愛でる別のいのちがある。ひとつのいのちが傷つき失われることは、当のいのちだけではなく、そのいのちを慈しみ愛でるいのちもまた損なう。だからすべてのいのちには、相応の意識と覚悟を以て対さなければいけない。それがどんないのちであったとしてもだ。それを怠り愚弄するものにすら、そのいのちを慈しみ愛でるものが必ず準備されている。