かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#114

 調子のいい時、ひとはたいがい傲慢になる。それは当然のことなので、殊更に指弾すべきものでもない。そしてもし指弾したとしても、相手は調子がいいのだから、それに貸す耳などもってはいない。結局、調子が悪くなることだけが有効な指弾となるが、その時にはたいがいすべてが手遅れになっている。そのおかげで、調子のよさはあちらこちらへの持ち回りということになり、世の中は公平になるというわけだ。