かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#93

『難易度が高い』ってもののいい方、おかしかないか。つかおかしいだろ。難易度ってのは、ものごとが難しいか易しいかの度合いってことだよな字義としては。ということは、ベクトルがふたつあるんだよ。難しい方向と、易しい方向の。てことは、単に『難易度が高い』って言われても、「難しい方向に高いのか、易しい方向に高いのか」わかんねえわけだよ。まあ一般的なイメージとしては、難しいことを高く、易しいことを低く見る傾向が強いから、『難易度が高い』っていわれたら、ああ難しいのか、って“感じる”ことになるわけだが、でも、それはやはり難易度ってことばの本来の意味からしたら、おかしないい方になってるんだよ。単に難しいことをいいたいんなら、「難度」でいいわけだ。「難度が高い」これは誰がどう聞いたって難しいって断定できる表現だろ。易しいことをいいたいなら「難度が低い」これでいい。わざわざ一文字増やして『難易度が高い』なんていう必要ねえじゃん。難易度ってことば自体はオレ、受験産業から生まれてゲーム文化で最終的な拡散を果たしたもののように感じてるんだけど、本来は星チャートみたいなやつ(こんなの→[易←★★☆☆☆→難])の見出しで使われるようなことばだと思うんだよな。そうでなければ、「難易度はやや易の方に寄っている」なんて風に使わなきゃならないわけで、ことばとして面倒くさい。でも星チャート見て「ああ右へいけば難しいのか、右へいくってのはつまり横軸の値が“高い”方へいくってことだよな(←グラフの一般的な見方を知っているひとなら誰でもこう思う)」って印象が生まれて、それで「難易度が高い」なんて表現に結びついたんじゃねえかという感じ。まあそれはそれとして、とにかく『難易度が高い』っていい方は変だよ。オレは絶対にそんなことば遣いはしねえ。恥ずかしいもん。