かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#508

 本来法律というものは必要悪であって、相互理解ができない対立者の間に横たわる問題を上位の力によって強制的に解消(解決ではない為念)するために準備された暫定的な判断基準なのである。ひととの対話に法律をもちだす者は、しばしば相互理解の意志をもっていないか、時には相互理解の能力をそもそも備えていない。相互理解の能力がないということは、実はそのまま社会すなわちひとの集団に所属し社会の一部を構成する能力がないということであって、そういう者たちは社会そのものにとってその維持を困難にする有害な因子と見做せるのである。