かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#2270

 文章を読むということは、提示された文字列と自身の手持ち材料つまり知識から 1)書き手の意図を汲み取ること 2)書き手が構築した世界を読み手の中に読み手のものとして再構築すること に大別できる。1)は単に細切れの情報だけでなくその活用法という知識が必要になり、2)はさらに積極的に作文に介入する創造性が必要になる。それは自身に必要な情報だけをピックアップするのとはまったく異なる行為であって、広範な基礎知識はもちろんさまざまな判断も必要とする、単純ではないものとなる。当然それは生得しているものではないし、離れていれば鈍るものでもあり、すなわち習得と維持に力を割かなければ実行できない類のものなのだ。早い話が「読むことってバカやナマケモノにはできまっしぇーん」ということだ。