もしあなたが自身の幸福を願っているなら、まず幸福について考えることだ。あなた自身が幸福かどうかはあなた自身にしか決められないし、そのためにはなにが幸福であるかの基準が必要となり、その基準はあなた自身が幸福について考えない限り定められない。一方不幸は、これもやはりあなた自身にしか決められないあなた自身のことだが、こちらは考える必要もなく感じることができるだろう。なぜならそれは自身の危機と直結するものであり、思考を省略して反射行動のごとく感情に食い込むものだからだ。従って不幸は誰にも訪れ得るが、幸福は幸福について考える能力をもたない者には訪れない。永遠に。