かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#3499

 ある業種にはその業種なりの則がある。むかしのひとはそれを知っていて、自分が参加しない業種に自身の理解できない則を見出しても距離をとり認めることで対処してきた。今は世界が狭すぎて十分な距離がとれないから、理解によってその距離を短くてすむものにしようとしている。ところが残念なことに理解に必要な知力が全体に足らないから、業種間での軋轢は増える一方だ。結局のところ必要なのは業種内に理解を敷衍することじゃなく、業種間の翻訳と調整をとる専門家の育成と、それがひとつの業種として成立し得る経済的な意味での地位の確立なんだよ。