#221

　ことわざシリーズ、今度はことわざの足し算。「早起きは三文の得」＋「二束三文」。後者は「ふた束＝二百のロットでたったの三文」ということから、大変に安価であることを揶揄したことわざ。ニソクには草鞋二足が語源で二束は当て字という説もある、というかそちらの方が主流。三文というのは、ひとつには「二」からくる語呂合わせもあろうが、要するに「他にはそれで買えるものがないような半端な少額」という金額の象徴としてあると考えていいだろう。となると前者「早起きは」のことわざは、後者と足し算すると「早起きして得られるのは、それで買えるものがないような半端な少額に過ぎない」ということになる。というわけで皆さまに於かれましては、たった三文ばかりのために早起きを励行するような愚はおかさず、存分に春眠を貪っていただければ幸甚に存じます。もちろんオレも寝る。