かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#831

 本当に他意なく正直にいうだけなのだが、頭の悪いひとを理解できない。文庫本の数ページにも満たない文章に触れて「長い」と感じる、その感覚が理解できない。ヒネリのない因果──たとえば物を持ち上げて手を離せば落ちるというような──が理解できないという、その知性が理解できない。そういうひとにものごとをどう説明すればいいのか、申し訳ないがまったく考えつかない。そういうひととは、たとえすぐ隣にいても、まったく関係を築けないのかもしれない。彼我の間には、埋めようのない距離がある気がする。