かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#273

 与えられた高いハードル=とんでもない要求スペックをクリアして完成されたメカニズムというものは、必ず美しさを備えている。F1マシン然り、ハンドガン然りだ。それはバランスの美ともいえるし、人知の極みの美ともいえる。一方、生身の人間の美というものは、必ずしもバランスや人知とは関係しない。むしろどこかがいびつな方が、人間は美しい。まったく人間の美的感覚というものは、奇妙にできている。