かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#1356

 わけもない恐怖はしばしば自分自身が自分自身へ抱く負の意識を外部の対象へ投影することで生じる。自分が自分に下したのと同様の評価を外部のなにかが自分に対してもっているのではないかという疑いである。現実には当の対象は恐怖を覚える者を歯牙にもかけていないことが多い。この点、ライバルは対象を特定する側にしか存在せず、ライバルと目された側は目する側など眼中にも入っていないのとよく似ている。