かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#2792

 たのしい老後を送れるのはたのしい前半生を生きたひとだけだ。ただし、たのしい前半生とは必ずしも一般的尺度で計ったものではない。余人には酷い逆境に思えても、当人がおもしろがっていればそれはたのしい日々なのだ。一方、ほかからは順風満帆に見えても不満と鬱屈が溜まる日々を送ったひとは、老後の生活にも粗探しを始めて不満と鬱屈を募らせてしまう。結局のところ若い時代も老後もそうは変わらない、そのひとがたのしいひとであればどんな年代であれ日々はたのしく過ごせるものになるというだけのことだ。