かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#1601

 こどもだって五つにもなれば相手の顔色を読む能力ぐらい身につけてくる。それは人間関係を構築する上で重要な能力のひとつなのだから、こどもがおとなの顔色を読んだらむしろ成長を褒めきゃいけない。こどもらしくないと眉をひそめるなど愚かしい、というより傲慢なことだ。もしこどもに“こどもらしい”真っ直ぐな態度を求めるなら、その前に自分が、こどもに「こいつには本音で対していい」という安心と信頼を感じさせる者になれ。相手をこどもと思って軽んじず、ひとりのひとと認めて真摯に向かい合え。それができずにこどもにこどもらしさを求めるのは、おとなとしての不完全さの証明のようなものだ。