『ウルトラマンタイガ』を観ていてなんとなく思ったこと
今さらの感はあるが、ヒロユキってやっぱヒロインなんだよなポジション的に。
しかもお姫さまヒロイン。
取り巻きの幼なじみ三銃士、憧れの先輩、言い寄ってくる学園のワル。社長とピリカはクラスメート。そう解釈するとスッキリする。
つまりタイガは少女マンガの古いやつだ。
これって深堀りすると創作手法論的なものになるんだが、めんどーなのでやらない。
ざっくりいっちゃえば、複数のキャラクターをどう絡ませてどっちへ進めて、っていうのには基本になるいくつかのパターンがあり、ふつうのエンタテインメントとして創作をするのであればそこからの逸脱は難しいって話。
だが、別に逸脱する必要はない。むしろ胸を張ってやっていいことだ。ハマれば「王道」と評価されることになる。ハズせば「陳腐」といわれるが。
ただ組み合わせ的にはいろいろなバリエーションがあり得る。
タイガの場合は、かつて男児対象であり男児向けの組み立てがなされていたヒーローに、少女マンガ的なものを合わせた辺りがバリエーション的展開といえる部分になる。
もっともそれは別に新奇なものというわけでもないし、そもそも少女マンガ的なキャラクター相関だって上記の基本パターンから逸脱したものではないわけで、つまりは物語の枠にすっぽり収まったものなんだけどね。
とはいえ。
ハヤタが「少年が憧れるおとなの男性像」、ダンが「少年が憧れる風来坊」、郷が「かっこいい兄貴」――といった流れからすると、ヒロユキの「護られることが大前提」ってのは、かなりの飛躍ではあるかもしれない。
根本的にウルトラヒーローって攻めの集団みたいなもんだと思うんだが、ヒロユキの場合は天然の総受けだな。(もちろん下克上もアリ)