質量保存の法則がある以上、無から有は生み出せない。だから世の中でいうところの「つくる」ことは、それが「作る」であれ「造る」であれ「創る」であれ、生み出しているわけではなく、「材料となるもののかたちを変えている」だけだ。「つくりたいひと」は、それを常に意識しておくべきなんだ。
また「つくる」ことは、「つくる者が、材料となるものを、つくる者の支配下におくこと」ともいえる。だもんだから、つくる者同士は基本的に仲良くなれない。支配したい者と支配したい者が、仲良くなれるわけがないだろう？ 職人同士のいがみあいなんてのは、けっこうその辺に理由があったりするんだよ。
