かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#1176

 小さな企業の社長さんが好きそうな話を思いついたぞ。「鯛と鱒と鱈、どれもおいしい魚ですが、これらには順位があります。今言った順に高級とされているんですね。人間も実は同じなのです。同じ課題を預かってもらった時、その課題を『やりタイ』と言うひと、『やりマス』と言うひと、『やれタラ』と言うひと。魚と同じ順番で、そのひとの力がわかることばが出てくるのです。皆さんは鯛ですか、鱒ですか、それとも鱈ですか。魚の場合、鯛は鯛に生まれて鯛に育ち、一生鯛ですが、人間は違いますね。最初は鱈かもしれませんが、やがて鱒にも鯛にもなれる。それが人間です。私は皆さんが全員鯛になり、誰からも褒められるようになるとよいと思っています」――本当にこんな訓示を垂れる社長がいたら抱腹絶倒しそうだな俺。結婚披露宴の“みっつの袋”とか、小学校の先生の“三本の木”ぐらい無意味な話だ。