かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

#1370

 その通り、いつでも俺はひとりじゃなかった。必ず誰かといた。それは俺がひとりではいられなかったからで、別に自慢になるような話じゃない。逆にあんたは、いつでもひとりだった。そばに誰かがいても、あんたはひとりだった。それはあんたが誰かとはいられなかったからで、それもまた自慢になるような話じゃない。どっちもどっちさ、ことさらに違いを言い立てても仕方ない。根っこは同じ、それしか道がなかったってだけのことだ。