かどいの『I'm in Rock!-Ⅱ』

ある文筆業者(分泌業者ではない)の生存証明。基本的に毎日更新。

今日ホームセンターにて

 ちょっとした工作のためホームセンターへ板材を調達に出かけ、カットを頼もうと客用の書類作成机に向かっていたら、そう人出の多くない状況で三分間に二度も従業員さんと間違えられて話しかけられた。
 そして突如立ち上がる俺様ホムセ馴染み過ぎ説。

 まあね、たまたま従業員さんと似たようなシャツ着ていたしね。
 店の制服は青と白の細かいストライプで、俺が着ていたのは同系統の青一色のシャツ。
 従業員さんは作業用の小物を入れるため常時ウエストポーチ使用。俺もたまたま荷物の持ち運び考えてウエストポーチつけていた。
 でもエプロンはしてねえよ。名札もないよ。
 パッと見てわかりそうなもんなんだけども。

 ただ、その時は板の吟味をしていてね。
 選んだのは、2×4のSPF材。これって、節や割れが多いんだよね。だからカットを頼むにも断ち方を考えないとダメなんだよね。てきとーに切ってもらうと、節んとこをノコ線が直撃して、そこだけポロッと取れちゃったりする。
 また、あとでサンディング(紙やすりがけ)する時にも、節は硬いから、そこだけ削れ具合が違っちゃったりするし。
 本来2×4材なんてのは、そのまま木ねじぎゅいぎゅいネジ込んで使ったりするようなもんだからさ。長さを合わせる以外、ノコ入れるなんて考えない規格材だからね。おかげで安価だし(それが選んだ理由のひとつ)、サイズがそろっているだけ選びやすくもある。それがメリットなわけで。
 わざわざ「んー、こっちからこう切れば傷んでるとこ回避できるな」なんて考えるような材料ではないわけだ。だから、ちょっと違った使い方をする時には吟味が必要になってくるわけだ。
 それで、書類作成机の上に傍迷惑にも板を立てて、裏から表から横からチェックしてたわけで。
 すでに書き終えている書類(切り方とかサイズの指定を書き込んだもの)と見比べながら、板に鉛筆で“切りおとし側”とか書き込んだりね。していてね。
 なるほど、あるいは作業中の従業員さんに見えるような行動だったかもしれない。

 でもさ。
 伸びた髪をゴムで縛って、後ろチョンマゲ頭になってるわけよ。
 しかも見えるとこはかなり白髪で、もちろん黒いとこもあるから、マダラ色。これは少しばかり恐い域に入っているんじゃないかと思われる。
 鼻の下と顎にはふだんから伸ばしているヒゲもくっついてるしさ。しかも、ここ数日手入れを怠っているから、頬には無精ヒゲも浮いてきてるわけよ。
 そーいうやつってふつう話しかけにくくないか?
 公園のベンチに座ってるだけで通報されかねない姿だぞ。

 でも。
 声をかけてきたひとたちは、それら全部を観てとって吟味した上で従業員さんに違いないと判断し、声をかけてきたんだろうなあ。
 するとアレかい? そんなに俺はホムセの風景に馴染んでいたってことなのかい?
 そうなのかい?

 まあ好きだけどさホムセ。
 とりあえず逃げられるよりはいいって思っておこうかぁ。